先日、柔道整復師として働く上で避けては通れないテーピングの基礎知識について解説しました。
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テーピングを選ぶ際には、症状、部位、目的の3つの要素を考慮することが重要です。
それぞれの要素に合った適切なテーピングを選ぶことで、効果を最大限に発揮することができます。
今回は柔道整復師が頻繁に使うテーピングの選び方について解説します。
柔道整復師にとって大切なテーピング選び方
1. 症状別テーピングの選び方
症状に合わせたテーピング選びは、効果的な治療や予防につながります。怪我の程度や痛みの種類によって、適切なテーピングの種類や巻き方が異なります。
1.1 足首の捻挫
足首の捻挫には、固定力とサポート力に優れたホワイトテープやエラスティックテープが適しています。軽度の捻挫では、可動性を保ちながらサポートするキネシオテープも有効です。
痛みが強い場合は、患部をしっかりと固定するために、非伸縮性のホワイトテープを使用し、腫れや内出血がある場合は、伸縮性のあるエラスティックテープで圧迫固定します。
1.2 膝の痛み
膝の痛みには、痛みの原因や程度によって適切なテーピングを選択します。変形性膝関節症などによる痛みには、膝関節の安定性を高めるために、キネシオテープやエラスティックテープを使用します。
スポーツによる膝の痛みには、ホワイトテープやエラスティックテープで膝関節をサポートします。半月板損傷などの場合は、専門医の指導のもとテーピングを行います。
1.3 腰痛
腰痛には、腰部の筋肉をサポートし、動きを制限することで痛みを軽減するエラスティックテープやキネシオテープが適しています。急性の腰痛やギックリ腰には、幅広のホワイトテープで腰部を固定することも有効です。腰痛の種類によっては、コルセットとの併用も効果的です。サロンパス テーピング
1.4 肩の痛み
肩の痛みには、肩関節の安定性を高めるキネシオテープや、肩甲骨の動きをサポートするエラスティックテープが有効です。四十肩・五十肩など、炎症を伴う痛みには、患部を冷やす冷却タイプのテーピングも効果的です。
痛みが強い場合は、安静を保つためにホワイトテープで肩関節を固定します。
2. 部位別テーピングの選び方
テーピングは部位によっても選び方が異なります。それぞれの部位に適したテーピングを使用することで、効果的に怪我の予防や再発防止ができます。
2.1 足首
足首には、可動性を保ちながらサポートするキネシオテープや、固定力に優れたホワイトテープ、エラスティックテープが適しています。足首の形状に合わせたテーピングを選ぶことで、より効果的にサポートできます。
2.2 膝
膝には、膝関節の動きをサポートするキネシオテープや、安定性を高めるエラスティックテープ、固定力のあるホワイトテープが適しています。膝の形状に合わせたテーピングや、伸縮性のあるテーピングを選ぶことで、よりフィットしやすくなります。
2.3 腰
腰には、腰部の筋肉をサポートする幅広のエラスティックテープやキネシオテープが適しています。腰の形状に合わせたテーピングを選ぶことで、より効果的にサポートできます。
2.4 肩
肩には、肩関節の動きをサポートするキネシオテープや、肩甲骨の動きをサポートするエラスティックテープ、固定力のあるホワイトテープが適しています。肩の形状に合わせたテーピングを選ぶことで、よりフィットしやすくなります。
3. 目的別テーピング選び
テーピングの目的によって、適切な種類と巻き方が異なります。目的に合ったテーピングを選ぶことで、より効果的に怪我の予防やパフォーマンス向上を図ることができます。
目的 | テーピングの種類 | 説明 |
---|---|---|
固定 | ホワイトテープ | 関節や筋肉を固定し、動かないようにする。骨折、脱臼、捻挫などの際に使用。 |
可動域制限 | エラスティックテープ、キネシオテープ | 関節の可動域を制限し、過度な動きを防ぐ。捻挫、肉離れなどの再発防止に使用。 |
サポート | キネシオテープ、エラスティックテープ | 筋肉や関節をサポートし、負担を軽減する。スポーツ時のパフォーマンス向上や疲労軽減に使用。 |
上記以外にも、様々な種類のテーピングがあります。
それぞれの特性を理解し、適切なテーピングを選ぶことが重要です。迷った場合は、専門家である柔道整復師に相談することをおすすめします。