近接部位ってなに?

整骨院経営において「近接部位」の理解は、適正な保険請求のために不可欠です。

近接部位の算定を誤ると、返戻請求や、場合によっては不正請求とみなされるリスクもあります。

本記事では、近接部位の定義や基礎知識について解説します。

近接部位とは何か?柔道整復師のための基礎知識

柔道整復師にとって、保険請求業務は施術と同じくらい重要な業務です。

適切な請求を行うためには、「近接部位」の概念を正しく理解することが不可欠です。

近接部位とは、身体の解剖学的に非常に近い部位のことを指します。

これらの部位は、ある部位への施術が、必然的に隣接する部位にも影響を与えるため、別々に施術料を算定することができないというルールが存在します。

このルールを理解していないと、意図せず不正請求とみなされ、返戻請求などのトラブルに発展する可能性があります。

1. 近接部位の定義と算定の原則

近接部位の定義は、厚生労働省が発行する「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について」に明記されています。

この中で、具体的な部位の組み合わせや算定の原則が示されており、柔道整復師はこれに基づいて請求業務を行う必要があります。

例えば、頸部捻挫と同時に背部打撲が発生した場合、頸部捻挫の施術料のみを算定し、背部打撲の施術料は別に算定しません。

これは、頸部への施術が必然的に背部にも影響を与えるためです。

近接部位の算定は、部位の解剖学的関係性を考慮して行われ、個々のケースに応じて判断する必要があります。

2. なぜ近接部位の理解が重要なのか?

近接部位の理解は、適正な保険請求を行う上で非常に重要です。

誤った請求は、返戻請求だけでなく、行政処分を受ける可能性もあります。また、患者さんからの信頼を失墜させることにも繋がりかねません。

近接部位に関する知識を深めることは、柔道整復師としての倫理観を高めることにも繋がります。

さらに、スムーズな保険請求業務は、経営の安定化にも貢献します。

返戻請求の減少は、収益の向上に直結し、経営基盤の強化に繋がります。

近接部位を正しく理解し、適切な請求を行うことは、柔道整復師として、そして経営者として、責任ある行動と言えるでしょう。

近接部位とは何か? | まとめ

今回は近接部位について解説しました。近接部位を理解することで適切な保険請求を行うことができるので非常に大切です。

近年では保険請求に関する審査も厳しくなってきていますし、もし不正請求だと判断された場合は、行政処分を受ける可能性もあります。

またそういった行政処分を受けるということは患者様からの信頼を失うかもしれないということです。

近接部位の知識を深め、保険請求業務を適切にできるようにしていきましょう。

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