前回の記事で障害者虐待に関する発生要因について解説しました。
合わせて読む → サービス管理責任者は把握しておくべき虐待の主な要因
虐待の要因には支援者側の知識や技術、虐待に対しての認識の低さやスタッフの心理状況など、様々な要因があげられますが、サービス管理責任者はリーダー的役割を担う職種のため、これらの虐待に対しての対応や防止策は理解しておかなければいけません。
サービス管理責任者が虐待を発見した場合の対応とは
支援者による虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合、速やかに市町村に通報しなければいけません。
明らかに虐待を受けた現場を目撃した場合だけでなく、虐待を受けた疑いがある場合も事実確認ができなくても通報しなければいけません。
仮に発見者が外部の人であったとしても通報義務があることは同様です。
また、サービス管理責任者が内部で起きた虐待の疑いについて職員から相談を受けた場合、相談内容や障害者の様子から疑いを感じた場合も通報する義務が生じます。すなわちすべての人に通報義務があることを理解しておきましょう。
サービス管理責任者が事業所内で行うべき対応策としては下記があります。
・定期的なケース会議やアセスメント
これは知識や技術にそれぞれの職員間で差があったとしても、あらゆる視点から支援方法を試行錯誤しアップデートできるため、支援の方向性を定める機会を設けるために行います。
ケースごとに情報が整理され支援方法が明瞭となると、適切な支援方法がわからず起こる虐待は防止できます。
・チームで支援する体制づくりと職員のフォロー
支援する上で感情のコントロールができず、利用者様に腹立ててしまい感情的になったとしても、フォローし合えるチーム作りができていると、担当の変更や業務の分散などの対応は可能です。
まずは事業所全体にチームで支援するという認識を持たせることが重要です。
そしてサービス管理責任者は管理者の立場であることも多いでしょう。職員のメンタルケアやストレスチェックなども定期的に行っておくと虐待防止につながります。
・研修
「虐待」についての研修はもちろん必須となります。
そもそもどのようなことが虐待に当てはまるのか、理解できていない職員も実際多くいるからです。また「障害」についての研修も行うべきです。
障害とは何を表すのか、それぞれどのような特性があるのかを理解する機会を提供することもサービス管理責任者の役割です。
・業務の整理
サービス管理責任者は職員を指導する立場でもあります。
一人一人の職員の業務負担が大きいと、職員の不安定な精神状況から起こる虐待や放棄や放置といった虐待につながる可能性があるため、それぞれの業務量を把握し整理することが虐待防止につながります。
今回、虐待やその対策について解説しましたが、まずはサービスを提供する側が虐待について学び障害者について理解を深め、より良い支援を追い求めることが虐待を防止する一番の対策かもしれません。