前回の記事ではリスクマネジメントについての概要や考え方に関して解説しました。
合わせて読む → サービス管理責任者が考えなければいけないリスクマネジメント
今回は、サービス管理責任者として抑えておきたいリスクマネジメントのポイントに関して解説します。
サービス管理責任者ができる具体的なリスクマネジメント
・職場環境を整える
事業所は利用者様だけの場所ではなく職員も毎日働く場所になります。
職場の清掃や整理整頓、利用者様の怪我や転倒、トラブルなどに繋がらないよう生活動線は安全に確保しておく必要があります。また、職員同士や利用者様とコミュニケーションを取りやすいデスクの配置にするなど、様々な配慮ができますよね。
・ルールやマニュアル
サービス管理責任者がどれほどリスクマネジメントを行っていたとしても、避けられないトラブルや事故を経験されたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、その際の対応は誰しも慣れているものではありません。
そんな時にあらゆるトラブルに対しての対処方法などを事業所内でマニュアル化しておくと、利用者様に対する不利益を最小限にとどめることができます。日頃から職員間で意見を交換しておくことも大切ですよね。
・職員の指導とサポート
サービス管理責任者の役割は個別支援計画の作成や利用者様にサービスを提供するにあたっての関係機関との連絡に加え、職員の指導も主たる業務の一つになります。
一人一人の業務負担の程度、職員間のトラブルや人間関係などの把握、それを踏まえての精神面のサポートなど業務上支障となりそうな懸念点を管理するのはもちろん、業務外でのサポートも非常に重要となります。
・周囲との関係性
サービス管理責任者は利用者様だけでなくそのご家族様、サービスを提供する施設や医療機関などの関係者との連携も重要になります。
定期的な面談やご家族様を含めてのサポートなどは、利用者様により良いサービスを提供する上で必要になりますよね。
また、関係機関とも良好な関係を築いておくことが、人間関係のトラブルなどのリスク管理にも繋がります。
以上のようにリスクマネジメントはサービス管理責任者のみで行うものではありません。
ただサービス管理責任者が率先して意識を向けておかなければいけないことも事実です。
リスクやトラブルは想定していないところから発生するものです。普段から事業所という組織全体で対応できるよう対策をしておきましょう。