柔道整復師が用いる治療法と柔道の共通点

先日も柔道整復師と柔道について解説しましたが、柔道整復師と柔道は、その名称からも想像できるように深い関わりがあります。

特に治療法においては、共通点が多く見られます。

本記事では、柔道整復師が用いる治療法と柔道の共通点について、手技療法、体の構造理解、柔道における応急処置の3つの観点から解説します。

柔道整復師が用いる治療法と柔道の共通点

1. 手技療法の共通性

柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷などの損傷に対し、手術をしない「非観血的療法」と呼ばれる治療を行います。

その中心となるのが手技療法です。柔道にも、投げ技や固め技など、相手に触れて技をかけるという点で、手技の要素が多分に含まれています。

柔道整復師が行う手技療法には、マッサージ、ストレッチ、関節モビライゼーションなど様々な種類がありますが、これらは柔道の稽古で自然と行われている体の使い方と共通する部分が多くあります。

例えば、マッサージは筋肉の緊張を和らげ血行を促進する効果がありますが、これは柔道のウォーミングアップやクールダウンで行うストレッチと目的が似ています。

また、関節モビライゼーションは関節の可動域を広げるための技術ですが、柔道においても、怪我の予防やパフォーマンス向上のため、柔軟性を高めるためのトレーニングが重要視されています。

柔道で培われた体の使い方や感覚は、柔道整復師の施術においても活かされるのです。

2. 体の構造理解の重要性

柔道整復師は、人体の構造を熟知している必要があります。骨、筋肉、関節、神経など、人体の構造を理解していなければ、適切な施術を行うことはできません。

柔道においても、体の構造の理解は重要です。相手の体の構造を理解することで、効果的な技をかけることができるだけでなく、怪我のリスクを軽減することにも繋がります。

例えば、関節の可動域を理解していれば、無理な体勢での技を避け、怪我を予防することができます。

項目柔道整復師柔道
体の構造理解治療を行う上で必須効果的な技、怪我の予防に繋がる
応用適切な施術、リハビリ指導技の習得、戦略構築

このように、体の構造理解は柔道整復師と柔道、双方にとって非常に重要な要素となっています。

柔道経験者は、実践を通して体の構造を理解している場合が多く、これは柔道整復師を目指す上で大きなアドバンテージとなります。

3. 柔道における応急処置と柔道整復師の役割

柔道は、相手と組み合って技を競い合う格闘技であるため、怪我のリスクが伴います。そのため、柔道場には応急処置の知識が不可欠です。柔道整復師は、柔道における応急処置においても重要な役割を担っています。

柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫などの外傷に対して迅速かつ適切な応急処置を行うことができます。

また、怪我の予防に関するアドバイスや、リハビリテーションの指導も行うことができます。

柔道大会では、リングドクターとして柔道整復師が帯同することも多く、選手たちが安心して競技に集中できる環境づくりに貢献しています。

 

柔道整復師の治療法と柔道の共通点 | まとめ

柔道整復師の用いる治療法と柔道の技術や技には多くの共通点があります。

そういった点から、柔道経験者の知識等は柔道整復師になる上で大きなアドバンテージになると言えるでしょう。

柔道経験のある柔道整復師は特にスポーツ界で重宝され、現役時代に培った経験や柔道整復師としての治療技術が存分に活かせるでしょう。

 

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