近接部位に関するよくある質問とトラブル事例

近接部位の算定は、柔道整復師にとって頭を悩ませる問題の一つです。

ここでは、よくある質問とトラブル事例を通して、理解を深めていきましょう。

近接部位に関するよくある質問とトラブル事例

1. 柔道整復師が疑問に思う点Q&A

近接部位の判断が難しいと感じている柔道整復師の方は多くいらっしゃいます。

そこで、よくある質問をQ&A形式でまとめました。

質問 回答
手関節捻挫と同時に前腕の打撲も負傷した場合、近接部位として扱われますか? 前腕の上部であれば近接部位として扱われます。前腕の幹部や下部は近接部位には該当しません。
肘関節捻挫と同時に上腕の打撲も負傷した場合、近接部位として扱われますか? 上腕の上部であれば近接部位として扱われます。上腕の幹部や下部は近接部位には該当しません。
膝関節捻挫と同時に大腿部の打撲も負傷した場合、近接部位として扱われますか? 大腿部の上部であれば近接部位として扱われます。大腿部の幹部や下部は近接部位には該当しません。
施術中に新しい負傷を発見した場合、どのように請求すれば良いですか? 施術継続中に発生した同一部位又は近接部位の負傷は、初診時の負傷と同時に発生したとみなされます。近接部位のルールに則り請求を行います。
近接部位の算定に自信がない場合はどうすれば良いですか? 都道府県柔道整復師会、もしくは公益社団法人 日本柔道整復師会に相談することをお勧めします。

2. 返戻請求を防ぐためのチェックポイント

近接部位の算定ミスによる返戻請求は、整骨院経営に大きな影響を与えます。

返戻請求を防ぐためのチェックポイントを理解し、正確な請求を心がけましょう。

  • 施術部位を明確に特定:負傷部位を明確に特定し、算定基準に基づいて請求する部位を決定します。
  • 算定基準を遵守:厚生労働省が定める柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準を遵守します。不明な点は都道府県柔道整復師会などに確認しましょう。
  • レセプトの記載ミスを防ぐ:レセプトには、施術部位を正確に記載します。左右の区別や部位の範囲など、細部に注意を払いましょう。
  • 疑問点は専門家に相談:近接部位の算定に疑問が生じた場合は、都道府県柔道整復師会などに相談し、適切な指導を受けるようにしましょう。

3. スムーズな保険請求のためのアドバイス

保険請求をスムーズに行うためには、日頃から正しい知識と適切な対応を心がけることが重要です。

以下のアドバイスを参考にして、正確で効率的な保険請求を目指しましょう。

  • 研修会への参加:近接部位に関する研修会やセミナーに積極的に参加し、最新の情報を習得しましょう。都道府県柔道整復師会などが定期的に開催しています。
  • 関係機関との連携:保険者や審査機関と良好な関係を築き、疑問点や不明点があれば積極的に相談しましょう。スムーズな請求業務につながります。
  • レセプト点検システムの活用:レセプト点検システムやソフトウェアを活用し、請求前のチェックを徹底しましょう。入力ミスや算定ミスを未然に防ぐことができます。各種レセプトソフト会社より提供されています。
  • 記録の保管:施術記録や請求に関する書類は適切に保管し、必要に応じて速やかに提示できるようにしておきましょう。返戻請求への対応や、監査時の資料としても役立ちます。

近接部位に関するよくある質問とトラブル事例 | まとめ

近接部位の算定はなかなか複雑で慣れている方でも迷うことがあります。

近接部位の算定ミスによる返戻請求は、整骨院経営に大きな影響を与えますし、しっかりと理解しなければなりません。

覚えるのはなかなか難しいので院でチェックリストを作成するなど抜け漏れの防止対策を講じましょう。

また分からないことがあれば、すぐに柔道整復師会に相談するなどして勝手な判断をせず確認をする癖付けが必要です。

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