スマホ首(ストレートネック)とは?

「スマホ首(ストレートネック)」って最近よく耳にしませんか?

よく聞くけど、実際どんな症状があって、どうしてなるの?と思ったことがある人も少なくないと思います。

本記事では柔道整復師の視点から、スマホ首(ストレートネック)について詳しく解説します。

 

スマホ首(ストレートネック)とは?

「スマホ首」とは、スマートフォンの長時間使用などによって、本来緩やかなカーブを描いている頸椎(首の骨)がまっすぐになってしまう状態を指す俗称です。

医学的には「ストレートネック」と呼ばれます。

この状態は、頸椎の生理的前弯(正常な湾曲)が失われることで、首や肩への負担が増大し、様々な不調を引き起こす原因となります。

1. スマホ首とストレートネックの違い

「スマホ首」と「ストレートネック」は、しばしば同じ意味で使われますが、厳密には少し異なります。

ストレートネックは医学的な診断名であり、頸椎の形状がまっすぐになっている状態そのものを指します。

一方、スマホ首はストレートネックの俗称であり、特にスマートフォンの使用が原因でストレートネックになった状態を指す場合が多いです。

つまり、スマホ首はストレートネックの一種と言えるでしょう。

ただし、スマホ以外にも、デスクワークや読書、間違った姿勢での睡眠など、長時間同じ姿勢を続けることでストレートネックになる可能性があります。

1.1. なぜスマホを使うとストレートネックになるのか?

スマホを使用する際は、自然と下を向く姿勢になります。

この姿勢を長時間続けることで、頭部の重さが頸椎に過剰にかかり、頸椎の自然な湾曲を維持するための筋肉が疲労し、頸椎を支えきれなくなります。

その結果、頸椎がまっすぐな状態、つまりストレートネックになってしまうのです。成人の頭の重さは約4~6kgといわれており、下を向く角度が大きくなるほど、頸椎にかかる負荷は増大します

。例えば、15度下を向くと約12kg、30度で約18kg、60度ではなんと約27kgもの負荷が頸椎にかかると言われています。

1.2 ストレートネックの自己診断方法

ストレートネックかどうかを簡単に自己診断する方法があります。壁に背中、お尻、踵をつけてまっすぐ立ち、後頭部が壁につくかどうかを確認します。

後頭部が壁につかない場合は、ストレートネックの可能性があります。

ただし、これはあくまで簡易的な診断方法ですので、正確な診断は医療機関で行う必要があります。

1.3 放っておくとどうなる?

ストレートネックを放置すると、様々な症状が現れる可能性があります。

初期症状としては、首こりや肩こり、頭痛などが挙げられます。症状が進行すると、吐き気やめまい、自律神経失調症、腕や手のしびれ、呼吸が浅くなる、顎関節症、睡眠障害など、様々な症状が現れる可能性があります。

さらに悪化すると、頸椎椎間板ヘルニアや頸椎症性脊髄症などの深刻な疾患に発展する可能性もあるため、早期の対処が重要です。

スマホ首(ストレートネック)とは? | まとめ

ストレートネックは、現代社会において多くの人が抱える問題です。

スマートフォンやパソコンの使用時間を減らす、正しい姿勢を意識する、適度な運動をするなど、日常生活の中で予防や改善を心がけることが大切です。

また、症状が気になる場合は、医療機関に相談することをおすすめします。

 

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