リハビリの先生 理学療法士の仕事内容、資格の取得方法、気になる年収は?

現在、日本における高齢化や生活習慣病の増加などに伴い、高齢医療や介護・福祉関連の職業の需要は年々高まっています。

そのうちの1つが理学療法士です。

 

また、スポーツやレクリエーションの普及に伴い、スポーツリハビリテーションや健康増進のためのリハビリテーションなど、理学療法士に対して幅広い分野でのニーズが高まっています。

 

今回は理学療法士の仕事内容、資格の取得方法、キャリアアップの方法や年収などについて解説していきます。

 

理学療法士の仕事内容 患者様へリハビリテーションの提供

 

理学療法士の仕事内容は、主に以下のようなものです。

 

①患者様の評価

患者さんの身体機能の状態を評価し、問題点を抽出します。

具体的には、運動能力、筋力、関節可動域、姿勢、バランス、感覚、高次脳機能などを評価します。

 

②治療計画の作成

患者様の状態に合わせて、運動療法、物理療法、徒手療法などの方法を組み合わせて治療計画を作成します。

患者さんの目標や希望にも配慮し、効果的な治療を提供します。

 

③治療の実施

治療計画に基づいて、運動療法、物理療法、徒手療法などの方法を用いて治療を実施します。

患者様の状態、治療の効果に応じて、治療内容を調整したり、補助具の使用方法を指導したりします。

 

④日常生活での動作改善の指導

治療だけでなく、日常生活での動作改善のアドバイスや補助具の使用方法についても指導します。患者さんの自立を支援するために、家庭での運動やストレッチング、日常生活での姿勢の改善などをアドバイスします。

 

理学療法士の主な就職先

 

①公務員としての就職

国や地方自治体の医療機関や福祉施設、公立病院などに勤務することができます。

公務員としての就職のメリットは、安定した雇用や福利厚生が充実していることなどです。

 

②民間病院や診療所などに就職

民間病院や診療所などの医療機関に勤務することもできます。

私立病院や大手のクリニックでは、高い給与や福利厚生が充実していることがある一方、厳しい勤務条件や労働時間の長さが問題となる場合もあります。

 

③訪問リハビリや介護事業所に就職

現在、在宅医療のニーズの高まりがあるため訪問リハビリのニーズも年々高まっています。

ニーズが高いため、給与が高い傾向もあり人気も高まっています。

 

④独立・開業

理学療法士は開業権がないため、「理学療法を提供する」という名目での開業はできません。

しかし、理学療法士の資格を持ったセラピストとして整体院などを開業することは可能です。

自己開業する場合、施設の設立や運営に必要な手続きや資金調達などが必要ですが、自分自身のビジョンを実現することができます。

店舗を繁盛させれば年収1000万越えも目指せます。

 

⑤スポーツ現場

スポーツ選手にとって怪我は避けることはできません。

怪我から1日でも早く復帰するためにはリハビリが必要であり、理学療法士の力が必要となります。

これまでスポーツ現場は柔道整復師が入ることが多かったのですが、近年は理学療法士を募集するチームが増えています。

 

理学療法士になるには国家試験の合格が必要

 

理学療法士になるには「理学療法士国家試験」に合格する必要があります。

国家試験は、文部科学省が管轄する国家資格であり、専門的な知識や技術を身につけた人材を育成することを目的としています。

 

国家試験の受験資格は

①大学または短期大学の理学療法学科、専門学校を卒業すること

理学療法士になるには、大学または短期大学の理学療法学科を卒業することが必要です。

学生ならば卒業見込みで受験することが可能です。

 

②理学療法士国家試験に合格すること

理学療法士国家試験は、毎年1回実施されます。

共通問題と専門問題の2つがあり、合計280点満点中60%の168点が合格の目安となります。

合格率は70~90%と年によって多少の幅はありますが、概ね高い水準を維持しています。

 

理学療法士の年収は?ほぼ日本人の平均で昇給もほとんど見込めない

 

理学療法士の年収平均は約420万円程度で、日本の平均年収と比べると若干低い水準となっています。

また、理学療法士は医療保険制度に基づいて報酬が設定されているため、報酬が大きく変動することはありません。

勤務年数に応じて、年に数千円程度の昇給が一般的です。

 

キャリアアップをするためには日本理学療法士協会が認定している「認定理学療法士」や「専門理学療法士」といった資格制度があります。

しかし、これ自体が収入に反映されるといったことはほとんどありません。

 

収入アップを目指すのであれば、管理職になる、副業、独立・起業といった方法があります。

自らのライフワークバランスと相談して、検討しましょう。

 

病院勤務では給料は低いが需要は高く、独立や副業で収入アップを目指せる。

 

いかがでしたか?

理学療法士は病院勤務では収入は平均よりもやや低い水準です。

しかし、超高齢社会や健康意識の高まりによって需要は年々高くなっています。

時代のニーズに合わせて、独立・起業、副業などをすることで収入アップを狙うことは十分可能です。

また、収入が低くても、患者様にリハビリを提供することで日常生活を取り戻し、感謝をされるのでやりがいを感じることができます。

人とのコミュニケーションが好きで人のために何かをしたいという人にはおすすめの職業となっています。

 

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