看護師は、医療現場において患者さんの健康管理や医療行為の補助を行う専門職です。
看護師は、患者さんの病状や身体状況を観察し、医師の指示の下で処置や薬の投与、検査の補助を行います。また、患者さんやその家族とコミュニケーションをとり、心のケアや健康に関するアドバイスも行います。
2021年度時点で日本の看護師の総数は約34万人となっています。
世界的には看護師の人数不足が深刻な課題となっており、益々需要が高まることが予測されます。
そんな看護師の仕事の内容や資格の取得方法、将来性や年収についてご紹介します。
看護師の具体的な仕事内容
看護師の仕事内容には、以下のようなものがあります。
①患者さんの健康管理や治療の補助
患者さんの病状や身体状況を観察し、医師の指示に基づいて処置や薬の投与、検査の補助を行う。
②経管栄養、導尿などの医療処置を行う。
緊急時には、心肺蘇生法やAEDの使用など、救急処置を行う。
③看護記録の作成
患者さんの状態や医療処置、薬の投与などを記録する。
④患者さんとのコミュニケーション
患者さんやその家族とコミュニケーションをとり、健康に関するアドバイスや心のケアを行う。
患者さんの気持ちを聴くことで、不安を取り除いたり、痛みを軽減したりするような配慮を行う。
⑤医療チームとの連携
医師や薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、栄養士など、医療チームの一員として連携をとる。
⑥医療チームと協力して、患者さんの健康管理や治療を行う。
看護師業務の管理
患者さんの予約や手続き、薬剤管理、器具管理などの看護師業務の管理を行う。
看護師の資格を取得するには 気になる国家試験の合格率は
看護師は国家資格です。
国が定める看護師国家試験に合格し、看護師の資格を取得する必要があります。
具体的には、以下のような資格が必要となります。
国家試験の受験資格は大学や3年制短大の看護系学科、または病院や大学の医学部に付属する3年制看護学校などを卒業する必要があります。(学生は卒業見込み)
また、大学や4年制専門学校の中には、看護師と保健師・助産師のカリキュラムも組まれている学校もあり、卒業時に保健師・助産師の国家試験受験資格も得ることができる。
ただし、保健師・助産師になるためには、看護師国家試験に合格している必要があるため、看護師資格を持たずに保健師や助産師の試験を受けることはできません。
看護師国家試験の一般的には70%〜80%程度の合格率とされています。
看護師の就職先 キャリアを活かして民間企業への就職も
看護師の就職には、主に以下のような方法があります。
①病院・クリニック・診療所などの医療機関への就職
病院やクリニック、診療所などの医療機関に就職するのが一般的な方法です。
ただし、医療機関によっては、看護師の採用条件や待遇などが異なるため、事前に情報収集を行い、自分に合った職場を探すことが重要です。
②介護施設などへの就職
介護施設や老人ホームなどにも、看護師が必要とされる場合があります。
医療機関とは異なる業種ですが、医療と介護の境界が曖昧になってきており、看護師として活躍できる場合があります。
③教育機関への就職
看護学校や大学の看護学科などの教育機関に就職することもできます。
教育職に転じる場合、教育資格を取得する必要がある場合があります。
以上が、看護師の就職方法の一例です。
もちろん、これ以外にも看護師のキャリアを活かして民間企業に就職をするなど活躍の場はたくさんありますので、就職エージェントや求人サイトなどで調べてみるとよいでしょう。
看護師の気になる年収は?夜勤の有無が大きく影響か。
それでは看護師の年収はどの程度の水準になっているのでしょうか?
看護師の平均年収は490万円とされていますので、日本人の平均よりも高い水準となっています。
ただし、これは総合病院などに勤務し夜勤手当の影響が大きく、夜勤のない職場であれば年収は下がる傾向にあります。
看護師のキャリアアップに必要なことは
前述のように看護師は夜勤の有無によって、年収が大きく増減する傾向にあり、夜勤なしでは平均年収を下回る可能性があります。
しかし、看護師の経験を活かしてキャリアアップをすれば大きな収入増も狙うことができます。
①専門職制度を活用する
専門職制度を利用することで、専門分野でのスキルアップや報酬アップが期待できます。
老年看護師、精神看護師、救急看護師など、様々な専門分野があります。
②看護管理職を目指す
看護師長や副看護師長、管理者など、看護師の管理職を目指すこともできます。
管理職になることで、チームリーダーや教育者としての役割を果たすことができます。
③研究・開発に取り組む
研究や開発に取り組むことで、より高度な知識や技術を身につけることができます。
研究開発に携わることで、新たな知見や技術を生み出すことができます。
④大学院に進学する
大学院に進学することで、看護に関する高度な知識や技術を学ぶことができます。
研究者や教育者としてのキャリアアップが期待できます。
⑤語学力を磨く
冒頭で書いたように看護師は世界的に不足しています。
そこで語学力を磨いて、海外で働くことができれば大きなキャリアになります。
看護師は将来性のある職業の1つ
いかがでしたか?
看護師は超高齢社会に伴った高齢医療の需要に合わせて益々需要が高まっており、海外で特にその傾向にあります。
そのため、看護師は将来性が非常に高い職業と言えます。
また、年収も平均以上の水準になり、キャリアアップも目指しやすく、自分の努力次第で収入アップも十分に狙うことができます。
人の命や人生に関わる仕事のため、やりがいも感じやすい職業となっています。