前回の記事でエンパワーメントの考え方について解説しました。
合わせて読む → サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者が理解しておくべき考え方
しかしエンパワーメントとは徐々に重要性が理解され、様々な視点からの考え方があります。
その中でも今回はサービス管理責任者や児童発達支援管理責任者としてより深く理解するためのポイントをいくつか解説します。
サービス管理責任者がエンパワーメントを理解するポイント
・利用者様の社会的不利
利用者様の抱える障がいは様々です。
障害を持たない健常者の方と比較すると日常生活上困難な場面や介助、介護が必要な場面があります。
障害があるから生活が困難という考えではなく、それぞれの利用者様が持っている長所や強みを活かし、あらゆる社会資源を利用して利用者様が最大限能力を発揮できるようにサービス管理責任者や児童発達支援管理責任者が働きかけなければいけません。
・利用者様の強みに目を向ける
個別支援計画の作成にあたってもよく目にするかと思いますが、ストレングスと呼ばれる部分です。
様々な障害を抱える利用者様ですが、それぞれの利用者様ごとに得意不得意、出来ること出来ないことが様々です。
エンパワーメントの考え方として、利用者様の弱みと強みをみつけるために、あらゆる側面からアセスメントを行い、利用者様の強みを理解したうえで個別支援計画を作成しなければいけません。
利用者様本人が強みに気づけていないケースもあるため、サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者が利用者様の強みを伝え、提供できるサービスや利用できる社会資源などを提案しつつ、利用者様本人が主体的に課題解決に向かうことができるよう、方向性を指し示すことも重要になります。
・対等な目線に立ちあくまでサポート側であることを意識する
サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者は常に利用者様と対等な立場に立ちパートナーという認識を持つ方が良いでしょう。
サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者は利用者様にとってより良い支援計画を作成し、あらゆる関係機関とやりとりを行いサポートする立場にありますが、あくまで利用者様中心の考え方を持ち、利用者様が課題を解決するために周囲の環境を整えサポートすることが役割となります。
個別支援計画の作成や目標設定、自身の思い描く理想のサービスを提供することを目標としてはいけません。
サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者は利用者様のサービスを計画する立場、いわゆるリーダー的役割を担っています。
そのためどうしても利用者様の「手助け」という支援の考え方になりますが、エンパワーメントという考え方をもってもう一度自身の支援方法を見直してみてはいかがでしょうか?