スマートフォンの使い過ぎやパソコンを日常的に使う人がなる腱鞘炎ですが、要は今は高齢者だけではなく若くても誰でもなる可能性があるということです。
そんな腱鞘炎は、一度発症すると再発しやすく、慢性化することもあるため、予防が非常に重要です。
日常生活における工夫や、こまめなストレッチなどで腱鞘炎を予防しましょう。
本記事では腱鞘炎の予防方法について解説します。
腱鞘炎の予防方法
1. 日常生活での予防
日常生活では、手首や指への負担を軽減することが大切です。
具体的には、以下の点に注意しましょう。
1.1 手首の角度に注意
パソコン作業やスマートフォンの操作など、長時間手首を同じ角度で固定する作業は腱鞘炎のリスクを高めます。手首をまっすぐな状態に保ち、負担を軽減しましょう。
キーボードやマウスパッドにリストレストを使用するのも効果的です。
また、スマートフォン操作時には、こまめに持ち方を変えたり、休憩を挟むように心がけましょう。
1.2 重いものを持ち上げるときの注意点
重いものを持ち上げるときは、手首だけで持ち上げず、腕や体全体を使うようにしましょう。
また、荷物を分散させて持つ、リュックサックを使用するなど、手首への負担を軽減する方法を工夫しましょう。どうしても重いものを持ち上げなければならない場合は、サポーターなどを活用して手首を保護することも有効です。
1.3 適切な道具の使用
包丁やハサミなど、手首に負担がかかりやすい道具を使用する際は、持ちやすい形状で、切れ味が良いものを選びましょう。
また、作業時には適度な休憩を挟むことが重要です。
2. ストレッチでの予防
腱や筋肉の柔軟性を保つことは、腱鞘炎の予防に効果的です。以下のストレッチを、痛みを感じない範囲で行いましょう。
無理に伸ばすと逆効果になる可能性があるので注意が必要です。
2.1 手首のストレッチ
- 掌を前に向けて腕を伸ばし、反対の手で指先を軽く引っ張るストレッチ。10~20秒程度保持します。
- 掌を下に向けて腕を伸ばし、反対の手で指先を軽く引っ張るストレッチ。10~20秒程度保持します。
- 指を組んで手のひらを前に押し出すストレッチ。10~20秒程度保持します。
2.2 腕のストレッチ
- 腕を頭上に伸ばし、肘を曲げて反対の手で肘を引っ張るストレッチ。10~20秒程度保持します。
- 腕を前に伸ばし、手のひらを上に向けて、反対の手で指先を下に引っ張るストレッチ。10~20秒程度保持します。
これらのストレッチは、公益社団法人 日本整形外科学会などが推奨するストレッチを参考にしています。
症状に合わせて適切なストレッチを行いましょう。
3 適切な治療
腱鞘炎の初期症状を感じたら、早めに医療機関を受診することが大切です。適切な治療を受けることで、症状の悪化や慢性化を防ぐことができます。
自己判断で放置せず、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。
症状 | 対処法 |
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軽い痛みや違和感 | 安静、冷却、湿布などの処置。市販のロキソニンテープなども効果的です。 |
強い痛みや腫れ | 整形外科を受診し、医師の診断を受ける。ステロイド注射や手術が必要な場合もあります。 |
早期発見・早期治療が重要です。違和感を感じたら、放置せずに適切な対応を取りましょう。