もみ返しと好転反応の違い

整体や整骨院に行った後に体に変化が現れると、それが好転反応なのか、それとも別の原因によるものなのかと不安になる方もいるかもしれません。

好転反応と似た症状が出るものとして、特に「もみ返し」やその他の病気の可能性について解説します。

好転反応と間違えやすい症状

1. もみ返しとの違いは?

好転反応ともみ返しは、どちらも施術後に体にだるさや痛み、違和感などが現れるため、混同しやすい症状です。

しかし、その原因やメカニズムは大きく異なります。

項目 好転反応 もみ返し
原因 体の状態が良くなる過程で一時的に起こる反応 強いマッサージなどで筋肉や周辺組織が損傷したことによる炎症反応
メカニズム 血行促進、老廃物排出の活性化による体の調整作用 筋肉繊維や筋膜の微細な損傷、炎症の発生
症状 だるさ、倦怠感、眠気、軽い痛み、発熱、頭痛、吐き気、下痢、皮膚症状など 施術部位の痛み、腫れ、熱感、運動制限など
持続期間 数時間から数日(一般的には1~3日程度) 数日~1週間程度

好転反応は体の改善に向かう過程での一時的な反応である一方、もみ返しは筋肉への負担が大きすぎたことによる損傷です。

施術後に症状が現れた場合は、その症状の特徴や持続期間などを考慮し、どちらの可能性が高いかを見極めることが重要です。

自己判断が難しい場合は、施術を受けた院に相談するか、医療機関を受診しましょう。

2. 病気の可能性も?

整体や整骨院に行った後に体に不調が現れた場合、好転反応ではなく、他の病気が隠れている可能性も考えられます。

特に、以下のような症状が現れた場合は注意が必要です。

  • 激しい痛み:我慢できないほどの強い痛みや、しびれを伴う痛み
  • 高熱:38度以上の高熱が続く
  • 嘔吐や下痢:繰り返す嘔吐や下痢、血便
  • 呼吸困難:息苦しさや動悸
  • 意識障害:意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
  • 麻痺:手足の麻痺やしびれ

これらの症状は、感染症や内臓疾患、神経系の異常などを示唆している可能性があります。自己判断せずに、速やかに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

好転反応は一時的なものであり、適切な対処をすることで症状は軽減されます。

しかし、症状が長引いたり悪化したりする場合は、別の原因が考えられます。体の異変を感じたら、まずは施術を受けた院に相談し、必要に応じて医療機関を受診するようにしましょう。

もみ返しと好転反応の違い | まとめ

今回ご説明しましたように好転反応と揉み返しは似たような症状が現れることがありますが、原因が異なります。

好転反応は体の機能が回復していく過程で一時的に起こる反応である一方、揉み返しは施術の刺激が強すぎる、または体に合っていないことが原因で筋肉や組織が損傷した状態です。

揉み返しは施術後すぐに痛みや腫れが現れることが多いですが、好転反応は施術後数時間から数日後に現れることが多いようです。

長く痛みが続くようでしたら、原因がもみ返し、好転反応どちらでもない可能性もありますので、その場合はやはり医療機関を受診しましょう。

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