柔道整復師を目指す上で、大学と専門学校どちらに進学すべきか迷う方も多いでしょう。
先日は大学と専門学校の違いについて解説しました。
今回は大学で柔道整復師を目指すメリットとデメリットを詳しく解説し、進路選択の参考となる情報提供をします。
大学で柔道整復師を目指すメリット
大学で柔道整復師を目指すメリットは、専門学校に比べて多角的な視点で学ぶことができる点です。
具体的には、以下の点が挙げられます。
1. 幅広い教養が身につく
大学では、柔道整復に関する専門知識だけでなく、人文科学、社会科学、自然科学など幅広い分野の教養を学ぶことができます。これにより、人間全体を理解する力や、物事を多角的に捉える思考力が養われ、患者さんへのより良い対応に繋がるでしょう。また、豊かな教養はコミュニケーション能力の向上にも役立ち、患者さんとの信頼関係構築にも繋がります。
多様な価値観に触れることで、人間性も豊かになり、柔道整復師としてだけでなく、人として成長できる環境が大学にはあります。
2. 研究活動に参加できる
大学では、研究活動に参加する機会が設けられています。卒業研究などを通して、研究方法やデータ分析、論文作成といったスキルを身につけることができるため、柔道整復分野の研究に興味がある人にとっては大きなメリットです。
研究活動を通して得られた知識やスキルは、臨床現場での実践力向上にも役立ちます。また、研究活動への参加は、大学院進学を希望する人にとっても有利に働きます。
3. 就職活動で有利になる場合も
大学卒業という学歴は、就職活動において有利に働く場合があります。特に、大規模病院や研究機関などでは、大学卒の柔道整復師を求めているケースもあるため、就職先の選択肢が広がる可能性があります。
また、大学で培った幅広い教養や研究活動の経験は、面接官へのアピール材料にもなります。ただし、就職活動の成否は、個々の能力や努力、面接時のパフォーマンスなど様々な要因に左右されるため、大学卒であることだけで就職が保証されるわけではありません。
大学で柔道整復師を目指すデメリット
大学で柔道整復師を目指すデメリットも理解しておく必要があります。主なデメリットは以下の通りです。
1. 学費が高い
大学は専門学校に比べて学費が高い傾向にあります。4年間の学費総額は、専門学校の3年間の学費総額よりも高くなることが一般的です。
学費以外にも、教材費や生活費なども考慮する必要があるため、経済的な負担は大きくなります。そういった時は高等教育の修学支援新制度などを活用することも検討しましょう。
2. 卒業までに時間がかかる
大学は専門学校に比べて卒業までに時間がかかります。柔道整復師の資格取得を目指す場合、大学は4年制であるのにに対し、専門学校は3年制です。
1年間の差は、早く柔道整復師として働き始めたい人にとって大きなデメリットとなります。早く現場に出て経験を積みたいと考えている人は、専門学校の方が適しているかもしれません。
項目 | 大学 | 専門学校 |
---|---|---|
期間 | 4年 | 3年 |
学費 | 高額 | 比較的安価 |
教養 | 幅広い | 専門的 |
国家試験対策 | 標準的 | 充実 |
就職 | 選択肢が広い可能性あり | 比較的狭い可能性あり |
上記は一般的な傾向であり、個々の大学や専門学校によって異なる場合があります。
最終的な判断は、各学校の情報をよく調べて、自身の状況や希望に合わせて行いましょう。