整骨院を開業することは、柔道整復師にとって大きな目標であり、やりがいのある仕事です。
しかし、開業は容易ではなく、残念ながら多くの整骨院が潰れてしまうという現実があります。開業後、数年で閉院に追い込まれるケースも少なくありません。
この厳しい現実を前に、不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
その背景には、様々な要因が複雑に絡み合っていますが、本記事では整骨院の開業が失敗する原因について解説します。
整骨院開業が失敗する原因とは?
1. 資金不足:運転資金の確保不足
開業には、物件取得費、内装工事費、医療機器購入費など、多額の初期費用が必要となります。
しかし、それ以上に重要なのが運転資金です。
整骨院の収入源は、保険診療(療養費)と自費診療に大別されますが、療養費の入金は申請から数ヶ月後となるため、開業直後は資金繰りが厳しくなる傾向があります。十分な運転資金を確保していないと、家賃、人件費、光熱費などの固定費を支払うことができなくなり、黒字倒産のリスクが高まります。
資金ショートを起こさないためには、少なくとも3~6ヶ月分の運転資金を確保しておくことが重要です。
2. 経営計画の欠如:開業後を見据えた戦略の不足
開業前に、綿密な事業計画を策定することは非常に重要です。事業計画には、目標設定、収支計画、マーケティング戦略、リスク管理などが含まれます。
具体的な数値目標を設定し、達成するための具体的な行動計画を立てなければ、経営は迷走しやすくなります。
また、開業後の経営ビジョンを明確にしておくことも大切です。
どのような整骨院を目指し、地域社会にどのように貢献していくのかを明確にすることで、スタッフのモチベーション向上にも繋がります。
3. マーケティング不足:集客戦略の不足
整骨院経営において、集客は非常に重要な課題です。優れた治療技術を持っていても、患者が来なければ経営は成り立ちません。
開業前にターゲット層を明確にし、その層に効果的な集客方法を検討する必要があります。
ホームページやSNSを活用したWebマーケティング、チラシやポスティングなどのオフラインマーケティングなど、様々な手法を組み合わせ、多角的な集客戦略を展開することが重要です。
また、近隣住民への挨拶回りや地域イベントへの参加など、地域との繋がりを築くことも集客に繋がります。
4. 競合分析不足:地域特性の把握不足
開業予定地の地域特性を把握し、競合となる整骨院の分析を行うことは不可欠です。
競合院の数、規模、診療内容、価格設定などを調査し、自院の強みと弱みを明確にすることで、差別化戦略を立てることができます。
項目 | 内容 |
---|---|
人口動態 | 年齢層、性別、世帯構成、人口増加率など |
地域ニーズ | スポーツ外傷、慢性疾患、美容など |
競合分析 | 競合院の数、診療内容、価格帯、評判など |
5. 人材不足:適切なスタッフ確保の失敗
優秀なスタッフの確保は、整骨院経営の成功に大きく影響します。求人活動は、開業準備の中でも重要な項目です。
待遇面だけでなく、働きやすい環境づくりにも力を入れることで、優秀な人材を確保しやすくなります。また、採用後の教育体制を整備することも重要です。技術研修だけでなく、接遇マナー研修なども実施することで、患者満足度向上に繋げることができます。
整骨院開業が失敗する原因 | まとめ
多くの柔道整復師の夢である開業は簡単ではありません。
開業して数年で倒産してしまうことも少なくありません。大きな原因となっているのは、やはり資金繰りです。
整骨院という性質上、保険診療もあるので、どうしても療養費の入金が数か月ごとなるので、綿密な資金計画を練っていなければ固定費や人件費が払えないという事態に陥ってしまいます。
加えて、開業ということに集中しすぎて、開業後の計画やマーケティング等を疎かにしており運営がままならなくなるというケースもあります。