柔道整復師として、キャリアアップやスキルアップを考えている人は多いと思います。
アスレティックトレーナーの資格取得は、専門性を高め、活躍の場を広げる魅力的な選択肢となるでしょう。
この記事では、柔道整復師がアスレティックトレーナー資格を取得するメリット・デメリットについて解説します!
柔道整復師がアスレティックトレーナー資格を取得するメリット
柔道整復師がアスレティックトレーナーの資格を取得することで得られるメリットは多岐にわたります。専門性の向上、活躍の場の拡大、収入アップの可能性など、キャリアアップを目指す柔道整復師にとって魅力的な要素が多く存在します。
怪我の予防からリハビリテーションまで、アスリートの健康を包括的にサポートできるようになることも大きなメリットです。
1. 専門性の向上と活躍の場の拡大
アスレティックトレーナーの資格を取得することで、柔道整復師としての専門性を高め、活躍の場を大きく広げることができます。
柔道整復師の知識と技術に、アスレティックトレーナーの専門知識とスキルが加わることで、より高度な施術やトレーニング指導が可能になります。
これにより、スポーツ現場だけでなく、医療機関、フィットネスクラブ、高齢者施設など、活躍の場は多岐に広がります。スポーツ障害や外傷の予防、評価、治療、リハビリテーション、トレーニング指導など、幅広い知識と技術を習得することで、より専門性の高い人材として活躍できます。
2. 収入アップの可能性
アスレティックトレーナー資格は、収入アップの可能性を広げる資格の一つです。専門性の向上や活躍の場の拡大に伴い、収入が増加する可能性があります。
特に、プロスポーツチームやトップアスリートの専属トレーナーとして活躍する場合は、高収入を得られる可能性も高まります。
また、独立開業する場合も、アスレティックトレーナー資格を保有することで、顧客からの信頼度が高まり、集客力向上に繋がる可能性があります。ただし、収入は所属機関や経験、実績などによって大きく異なるため、資格取得が必ずしも収入アップに直結するとは限りません。
3. アスリートへのより専門的なサポート
柔道整復師は、主に外傷や障害に対する施術を専門としていますが、アスレティックトレーナーは、アスリートのコンディショニング調整やパフォーマンス向上、怪我の予防など、より幅広いサポートを行います。
両資格を保有することで、アスリートの健康管理をトータルにサポートすることが可能になります。例えば、怪我の予防のためのトレーニング指導や、怪我後のリハビリテーション、競技復帰に向けたコンディショニング調整など、アスリートのニーズに合わせたき細やかなサポートを提供できます。
選手の競技特性や目標を理解し、個々の状況に合わせた最適なサポートを提供することで、アスリートのパフォーマンス向上に貢献できます。
4. 怪我の予防から復帰までトータルサポート
アスレティックトレーナーは、怪我の予防、応急処置、リハビリテーション、競技復帰まで、アスリートの健康を包括的にサポートします。
柔道整復師の資格と組み合わせることで、怪我の治療だけでなく、再発防止のためのトレーニング指導やコンディショニング調整など、より包括的なサポートが可能になります。
怪我の予防から復帰まで一貫したサポートを提供することで、アスリートの競技人生を長期的に支えることができます。
資格 | 主な役割 | 専門領域 |
---|---|---|
柔道整復師 | 外傷・障害の施術、骨折・脱臼の整復、固定、後療法 | 骨・関節・筋肉系の外傷、スポーツ障害、交通事故による怪我 |
アスレティックトレーナー | 怪我の予防、コンディショニング調整、応急処置、リハビリテーション、トレーニング指導 | スポーツ外傷・障害の予防、評価、治療、リハビリテーション、アスリートの健康管理 |
柔道整復師がアスレティックトレーナー資格を取得するデメリット
柔道整復師がアスレティックトレーナー資格を取得するには、一定の困難が伴います。資格取得を目指す前に、デメリットをしっかりと理解し、自身の状況や目標と照らし合わせて慎重に検討することが重要です。
主なデメリットは以下の通りです。
1. 資格取得にかかる費用と時間
アスレティックトレーナー資格(認定アスレティックトレーナー)の取得には、費用と時間がかかります。受験資格を得るための講習会や認定試験の受験料、テキスト代など、金銭的な負担は無視できません。
また、講習会への参加や試験勉強のために、まとまった時間を確保する必要があります。既に柔道整復師として働いている場合は、勤務時間との調整が課題となるでしょう。
特に、働きながら資格取得を目指す場合は、時間管理が非常に重要になります。
2. 資格取得後の更なる研鑽の必要性
アスレティックトレーナーは、常に最新の知識や技術を習得していく必要があります。スポーツ医学やトレーニング科学は日々進歩しており、資格取得後も継続的な学習が求められます。
学会への参加、論文の購読、研修会への出席など、自己研鑽のための努力を怠らないことが重要です。また、実践経験を積むことも重要であり、ボランティア活動やインターンシップへの参加も検討すると良いでしょう。
柔道整復師としての業務と並行して、これらの活動を行うには、更なる時間と努力が必要となります。
3. 柔道整復師とアスレティックトレーナーの両立の難しさ
柔道整復師とアスレティックトレーナーは、業務内容や求められるスキルが異なる部分があります。両方の資格を活かして働く場合、それぞれの専門性をバランス良く発揮する必要があります。
また、勤務時間や職場環境によっては、両立が難しい場合もあります。例えば、柔道整復師として接骨院で働きながら、アスレティックトレーナーとしてスポーツチームに帯同することは、時間的にも体力的にも負担が大きくなります。
それぞれの業務に優先順位をつけ、無理のない範囲で活動していくことが大切です。場合によっては、どちらかの業務に専念する選択が必要となるかもしれません。
項目 | 柔道整復師 | アスレティックトレーナー |
---|---|---|
主な業務場所 | 接骨院、整形外科クリニックなど | スポーツチーム、スポーツジム、病院など |
主な業務内容 | 骨折、脱臼、捻挫、打撲などの施術、リハビリテーション | スポーツ外傷・障害の予防、応急処置、リハビリテーション、コンディショニング管理 |
対象者 | 一般患者 | 主にアスリート |
上記のように、柔道整復師とアスレティックトレーナーの業務には重複する部分もありますが、異なる点も多いです。
今回お話ししたように、柔道整復師の方がアスレティックトレーナーの資格を取ることは大いにメリットがあると言えるでしょう。ただ資格取得も簡単ではないので、現在の仕事との調整が難しい可能性も否定できません。
また両資格を活かして働くためには、それぞれの特性を理解し、適切な役割分担を行う必要があります。また、キャリアプランを明確に描き、長期的な視点でキャリア形成していくことが重要です。
例えば、スポーツに特化した接骨院を開業する、アスレティックトレーナーとしてプロスポーツチームに所属するなど、自身の目標に合った働き方を選択することで、両資格を最大限に活かすことができるでしょう。
資格を取得したい方はある程度、時間に余裕をもって計画的に準備する必要がありそうです。